効き目、ビジョンセンター、フィジカルのアライメント矯正方法について

 両眼視の際見えている左右のビジョン(本当は常に二重に見えているのだが、あえて一つに見えるように脳が処理をしている)に対して、効き目で方で見た際のビジョンを違和感なく合わせていくために何が工夫できるかと考えた。

 要は、常に正しい方の目を使った視界のインプットに対して、アライメント、ウォークインに加え、さんざん検証してきた筋肉をアウトプットしていくことにより、フィジカルの一連の正確さを極めて行こうという話なのであるが、引き算の理論で余計な情報をシャットアウトしてみるのはどうかと考えた。そこで眼帯を手に入れて効き目ではない方の目を覆ってプレイすることで何が起こるのか試してみたというわけだ。自分は右利きなので、左に眼帯をしてそのままプレイをしてみた。

 最初はかなりの違和感があり、真っすぐ狙えているつもりなのに全く想定通りに構えられておらず結果球を外しまくってしまった。さらに自分のプレイを録画してみたが、そもそも手球のかなり右を真ん中と勘違いしてしまって合わせており、それはまともにつけるわけはないよなー、といった具合であった。

 仮説として考えらられるのはただ一つ。普段正しく目が使えていないため左目の視野にかなり引っ張られて錯覚して狙っているものの、経験でうまく体で合わせてプレイをしている(結果的に何となく球が入っている)。加えて、おそらくフックのコジりはそのせいではなかろうかという事だ。本来右目の視野でアライメントを合わせなければならないところ、左目の視野に引っ張られた風景に合わせているため、フィニッシュの段階で体が右目の視野に合わせようとしてフックしているのではという仮説である。

 球を入れる入れないはこだわらず、眼帯をしながら視界、ルーチン、筋肉、キューイングを意識してゆっくり合わせていくような練習を2~3時間行った。結論非常に効果的であった。

 まず第一段階として、眼帯をしても球が入るようになった。風景のインプットと体のアウトプットが徐々に一致し、ウォークインやアライメントなどもそれに合わせておそらくよりよい位置に修正されてきた感覚があった。

 次に第二段階として眼帯を取ってプレイしたのだが、眼帯装着時の視野と感覚が残っているためこれまでよりしっかりと狙いたい方に手球を運べている感覚があった。また、的球が違う入り方をしていることに気づいた。要はこれまでコジって合わせていた分、今までの狙いをすると思ったより薄かったり厚かったりするのだが(厚みの微調整は行った)、手球とキューのインパクトが明らかに重くよりしっかり捉えられている感覚が増し、的球もきれいに転がっていた。おそらく手球の重心に対して従来より少ないエネルギーロスでアプローチできているため、予期しない回転やジャンプが抑えられているものと推測する。その証拠に精度が悪かったドリルをやってみたところ、かなり楽にコントロールができるようになった。

 この眼帯練習はあらゆるレベルに関わらず、基本練習に取り入れるべきものと考える。むしろ初心者に近い方が効果が高いかもしれない。